臨床心理士さんによる事例紹介

チェーンブランケットを臨床現場で使っている心理士さんに事例も含めてお話を伺いました。

エリノールさんの自己紹介

エリノール・アンドレアソンと言います。
スウェーデンのハルムスタ市でサイコセラピスト(心理療法士)として仕事しております。
KBT治療をやっており、このクリニックでは5年目です。
大学での専門は行動科学と心理学でした。
大学を卒業してから、さらに1年半の「ステージ1」コースを受けました。
50時間のセルフセラピーも必修で、「ステージ1」を受けてから、指導を受けながら患者の治療をしました。
その後、サイコセラピストの資格がもらえるコースを受けました。
このコースも指導を受けながら、患者の治療をします。
試験はビデオです。毎週、患者さんの治療が録画されて先生たちに確認されます。
これで全部で8年間の勉強です。

チェーンブランケットとの出会い

友人から教えてもらいました、私はすぐ興味をもちました。
新しい事だとしてもまず検討すべきだと思いますから、試してみて使えるのなら私の仕事に使ってみたいと思っていました。
特に試してみたいと思ったのが、トラウマの経験がある患者さんにでした。
トラウマを治療する際には、精神的にそのトラウマを負った状態に戻ります。
これは患者さんにとってかなり大変な事です。
多くは、レイプ、暴行、交通事故、親戚の事故死のような経験から負うトラウマなので、振り返るのが本当に辛いです。
トラウマを振り返る時の辛さは、部屋内の緊張感でよく感じられます。
しかし私がしているKBTトラウマ治療では、視線を合わせることもなく、
黙って患者さんの話を聞きます。質問をするのは患者さんがお話をやめたときだけです。
なので、患者さんはとても寂しい思いをすることになります。肩に両腕を回してくれる人もいません。慰める人もいません。
私は別のところを見ていますから、その辛さは患者さんが一人で乗り越えないといけません。
そういうとき、チェーンブランケットをかけるのがとても助かったと患者さんたちが言います。

どのような効果を感じていますか?

包まれて守られる感覚が大事なのだと思います。
鋼鉄のチェーンが入っているから鎧のようです。
鎧をつけた人は安全感を感じますよね。
重さも効果があると思います。これも安心感を感じさせます。
KBT治療には安心感を感じさせる方法はすでにあり、
それは例えば軽く手をたたくや身体を揺するなどですが。
チェーンブランケットはこれに加えて、さらに効果がある方法になると思います。
やはり、手をこするより、8kgのチェーンにくるまる方が効果的だと思います。

臨床事例

私の患者さんの中に免許をとったばかりで事故に巻き込まれましたという人がいました。
彼女が私の所にきた理由はそのこととは関係がなかったのですが、色々と話してるうちに彼女は車の運転ができない事がわかりました。

その理由を尋ねると、その免許をとったばかりのころの事故の話をしてくれました。

これはPTSDを起こした経験だとわかったので、患者さんと相談して、そのトラウマ治療をすることににしました。

そのトラウマ治療の間に患者さんはとても冷静でいることはできませんでした。座っていることもできないほどで、頬には涙がつたって流れました。

その患者さんは精神的に事故の時に完全に戻っていました。20年前通った家、車の内装など、全ての記憶が戻っていました。
精神的にとても危うい状況でしたが、それを止めたのはチェーンブランケットといえるでしょう。

患者さんは同じ話を何回もしました。私はその間、心理的不安度を評価していました。
1回目の心理的不安度はずっと8から10の間でしたが、その後は7、5、3、2とだんだん減って行きました。

セッションの最後、患者さんは立ち上がり「これで運転できる。20年間あった恐怖がもうない」と言いました。
今では、この患者さんは車の運転をすることができます。

性的虐待を受けた患者さんのトラウマ治療の際にも、チェーンブランケットを使った事があります。

先ほどの運転ができなかった患者さんは爆発的な感情をみせましたが、性的虐待をうけた多くの患者さんたちの多くはチェーンブランケットの下に身を丸めています。

運転の出来なかった彼女の心理的不安は外向けでしたが。性的虐待を受けた人たちはブランケットにもぐる事で安心を求めました。

治療後、患者たちはチェーンブランケットを非常に高く評価しました。チェーンブランケットのお陰で自分の過去を振り返る事ができました。

チェーンブランケットの包まれる感覚は、特に性的虐待を受けた患者さんには適切だと思います。
最初の車の運転ができなかった患者さんもそうでした。体にかかる適切な重みは本当に助かりました。

私はチェーンブランケットを試してみて本当によかったと思います。

新しい事を怖がらず、試してみるのがやはり正解です。

日本のサイコセラピストさんにアドバイス

トラウマ治療をするときにチェーンブランケットを是非、患者さんにかけてみてください。
そして、かけてみて患者さんの反応をご覧下さい。
サイコセラピストが与えられないなぐさめを、チェーンブランケットが与えることができます。これはとても嬉しい事です。
副作用もありませんし、怖い事もありません。いい効果、いい経験しかありません。
是非試してみて頂きたいです。

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